Road to 「歩歩驚情」: 中国歴史ドラマ 「宮廷の泪・山河の恋」 第34話 ドルゴンの最期。アジゲ(英親王)登場
本日の「宮廷の泪・山河の恋」第34話、いかがでしたか?
このドラマはユアルこと孝荘文皇后の一代記になっていますが、彼女を一途に愛した男ドルゴンがついに天に召されました。
ドラマをご覧になってから中国史の参考書を調べられた方もいらっしゃると思いますが、実際、清朝初期の国固めではドルゴンの貢献が大きかったんですよね~
清は、ヌルハチ⇒ホンタイジ⇒フリン(順治帝)の代になってようやっと明朝を滅ぼして盛京(現在の瀋陽)から北京に都を遷しますが、立役者はドルゴンでした。
このドラマ、いろいろな登場人物が出てきますが、ほとんどが実在した人物です。
高校の世界史の教科書では紹介されていない人物、例えば、ナムチョンとかホーゲとかアジゲとかハイランチュウとか皆 実在の人物です。
このドラマ、世界史の勉強が好きな人が見ると結構楽しめるんです。
へぇへぇへぇ、ほぅほぅほぅって感じで勉強になるんです(^^)。後の康熙帝~雍正帝の時代を描いた「宮廷女官ジャクギ」や「宮廷の諍い女」をより深く理解する上で押さえておきたい歴史情報が満載なんです。例えば、「ドルゴン」が台詞の中に出てきたり、悪者扱いされていたり、話が繋がっているんですよね~
そういう面もありつつ一方で、「宮廷女官ジャクギ」のような少女漫画的恋愛キュンキュンものの要素を期待してご覧になられている視聴者の場合にはドラマがツマらないと感じてらっしゃる可能性もあります。というのは、このドラマは哀しい一方通行の片思いばかりで、幸せになる人が皆無なんです。片思いの連鎖のオンパレードでして・・・(><)
幸せな人がいないと言えば、「宮廷の諍い女」も同様なのですが、描き方が全然違います。片や厳格な格式・形式美のもとに作られていて台詞も重厚、片やエンターテインメントの要素をテンコ盛りにして作られているお気軽な娯楽作。
ワイヤーアクションは中華圏ではごく普通のエンターテインメントのサービスなのですが、厳格な歴史ドラマを求めている人には興醒めする演出かもしれません。ホンタイジが河の上を飛ぶなんて「有り得ない!」と思ってしまった瞬間に拒絶反応が出るかも。それから、熊手男とかブラックスワンとかハングライダー凧とか出てきますし(笑)
でも、考えてみれば日本の時代劇でもこういった演出は結構使われてますよネー。かの有名な「水戸黄門」や「必殺仕事人」なんかには木の上を飛ぶ超人的な忍者が出てきますし(^^)
要するに時代劇の好みも人様々。事実に即した厳格な演出を好む人もいますし、お手軽な演出の娯楽作品を求める人もいます。
「宮廷の諍い女」、「宮廷女官ジャクギ」、「宮廷の泪・山河の恋」
これら3作品は、中国で著名な3つのクリエイティブ集団(プロデューサー)が各々手掛けた清朝宮廷ドラマです。それぞれに特徴があります。それぞれが今の中国のエンターテインメントを代表しています。弊社ではテイストの違う3つの中国歴史ドラマを日本のお茶の間に御紹介しようと試みたのですが、皆さんのお好みはどれでしたか?
ところで、皆さん、これら3作品の中国でのファーストラン視聴率(初放送時の全話平均視聴率)ってどれが一番高かったと思いますか??
意外に思われる方が多いと思いますが、「宮廷の泪・山河の恋」が一番高かったんですヨ。へぇー!って感じですか?不思議ですか?(笑)中国マーケットの嗜好・志向を知る手掛りになりますね。
さて、話題を本日の「宮廷の泪・山河の恋」に戻しますと、アジゲ(英親王)役の俳優さんに注目していて下さい:http://baike.baidu.com/view/3396610.htm
この方、「宮廷女官ジャクギ」の続編「歩歩驚情」(原題)で韓青という人物を演じています:
さあ、どういった役柄なんでしょうか?
「歩歩驚情」(原題)、今秋の放送開始をお楽しみに。
そして、「宮廷の泪・山河の恋」はいよいよ残り2話。来週火曜日(5月20日)に最終回を迎えます!
いよいよ「宮廷女官ジャクギ」の康熙帝につながりますよ!「スターウォーズ」サーガにおいてエピソード3の最後でダース・ベーダーが誕生してエピソード4とつながった瞬間の感動が味わえますヨ(^^)
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