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2012年12月 9日 (日)

「宮廷女官 若曦(じゃくぎ)」(原題:歩歩驚心) 邦題秘話

いよいよ邦題秘話についてです。

本題に入る前に、皆さん、下記のハリウッド映画は御存知ですか?

Basic Instinct

(直訳:基本的な本能)

1992年に日本でも劇場公開されて、年間興行成績第3位となった大ヒット映画です。

主演はシャロン・ストーン。

そのエロチックなビジュアルが話題となりました。

邦題は「氷の微笑

覚えていますか?

もし邦題が、英語をそのままカタカナで表記した「ベーシック・インスティンクト」だったり、直訳した「基本的な本能」だったら、あそこまで日本でヒットすることはなかったでしょう。

今でも業界では語り草になっている邦題の良き見本です。

邦題を決める作業は、一連の映画マーケティング/PR・宣伝活動の始まりにして、とても重要なポイントです。

邦題が良ければ、その後の宣伝活動も展開しやすくなります。

邦題付けを含めたマーケティング/PR・宣伝活動の一番のポイントは、如何にターゲットとなる観客・視聴者にアピールできるか?作品に振り向いてもらえるか?関心を持ってもらえるか?

目的は、「たくさんの人に作品を見てもらいたい!」

マーケッター/宣伝マンによる邦題付けにはそういった想い・願いが籠められています。

外国語の原題をそのまま日本で流用すれば良いというものでは必ずしもないのです(最近は直訳邦題パターンが増えてしまってヒネリのあるものが少なくなりました・・・。昔の映画宣伝は邦題一つとっても非常に面白かったのです)。

テレビドラマのマーケッター/宣伝マンが邦題付けをする場合に念頭に置くことは次の3つ:

1)新聞のラテ覧(ラジオ・テレビの番組覧)/TVガイド誌の番組覧

2)レンタルビデオ店の店頭

3)インターネットでの検索

1)4月/10月の番組改編期にテレビ番組の録画予約をするために新聞のラテ覧やTVガイド誌を利用されている方は多いと思います。特に年齢層が上の方は今でも紙媒体で新番組をチェックされるケースが多いと思います。このラテ覧は1番組の紹介文字数が非常に限られていますので、その限られた文字数の中で最大限のアピールをしなければなりません。外国ドラマの場合は、邦題が命です。10文字程度の文字で、ラテ覧を見ている人の気を惹かなければなりません。目に止めてもらわなければなりません。そこで気に留めてもらえれば、気になった人はネット検索して情報を得ようという行動に移ります。

もし、「宮廷女官 若曦(じゃくぎ)」の原題=「歩歩驚心」をそのままラテ覧に掲載していたら、気に留めてくれるのは中国語が理解できる人で、中華ドラマのことをある程度知っている人に限られてしまいます。原題をそのまま使えばよいというものではありません。(・・・というか、”歩歩驚心”というコトバは四字熟語・成語ではなく原作者の造語なので、中国語を勉強している人でも初めて触れるコトバで通じないですし、華流媒体で”歩歩驚心”というドラマの名前を知っている人もほとんどいなかったので、早々に原題を使用する案はボツでした)

弊社がアジア・リパブリック5周年記念特別作品の「宮廷女官 若曦(じゃくぎ)」に籠めた想いは、できるだけ多くの人に見てもらいたい!いつもの華流ドラマファンだけでなく、アジアドラマ・ファン/韓流ドラマファンの人にも振り向いて見てもらいたい!というのがありました。

そもそも、現在のアジアドラマ・ファン/韓流ファンの方って、1990年代に香港映画ファンだった方も多いのですが、1997年に香港が中国に返還されて香港映画業界が輝きを失って行くと、2000年代に入って大ブレイクをした韓流ブームの方に流れて行ってしまい、その後、台湾発の華流が台頭してちょっとは戻って来てくれたファンもいましたが、ほとんどが韓流ドラマ、その後のK-POPブームの方に惹きつけられたまま、中華エンタメには戻って来てくれないという寂しい時代が続いています。

私は、昨年「歩歩驚心」が全中華圏で話題になっていた時に、ほとんどの日本人がそう反応するであろうように、中国歴史ドラマ??ダサいんでしょ?ぐらいの認識しかなかったのですが、スクリーニングをしてビックリ!「え!?面白いジャン。こんなに進んでるの?」と目からウロコでした。

当ブログを読んで下さっている方は御存知のように、私は、「宮廷女官 チャングムの誓い」が大好きで何度も鑑賞しているのですが(中国語の学習のために中国語版で:http://asien.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/_11__479e.html)、それを初めて見た時のような感覚でした。

「このドラマは、日本での華流の流れ/アジアドラマ・マーケットの流れを変えるかもしれない・・・」そう直感しました。

そのためには、多くの人に見てもらいたい!特に現在の韓流ドラマファンの方に振り向いて見てもらいたい!という想いが生まれました。

「そのためには、どうしたらよいか?」

これが邦題付けの動機づけとなっています。

ただし、作品のテーマ・内容を損なうような邦題であってはなりません。

私は、主人公の「若曦(じゃくぎ)」という女性キャラクターを打ち出したいと思いました。

そして、枕詞として「宮廷女官」を付けました。

これは皆さんのご想像通り、韓流ドラマファンに訴えかけるためです。もちろんリクスもありました。でも、先ずは振り向いてもらうこと、これは何だろう?と気に留めてもらうことにプライオリティを置きました。

その後でネットで検索してもらって、番組HPにヒットしてもらえれば、豊富な情報に触れることができます。そのためにHP用には充実した情報を用意しておりました。番組放送開始前までに、ある程度の情報インプットがそこで出来るわけです。幸い、ジャクギのビジュアルは非常に絢爛豪華で美しいものでしたので、HP上で目を惹くことには自信がありました。取りあえず第1話を見てもらうところまで動機付けできれば、後は作品力で自ずとハマって行くハズ・・・という読みがありました。

こういったマーケティング的な思考をしておりました。

結果、多くの人のアテンションを惹きつけられたようでして、番組HPのアクセス数はBSジャパンさんのHP歴代アクセスNo.1にもなろうかという勢いですので、この戦略で正しかったのではないか?と分析しております。

残念だったのは、「若曦」の「曦」という漢字がラテ覧では表示できず、「ジャクギ」というカタカナ表記になってしまったこと(HPの方では「若曦(じゃくぎ)」というように漢字+ひらがなルビで表示してあります)。常用漢字の制限は頭痛のタネです・・・

2)レンタルビデオ店での店頭。マーケッター/宣伝マンはDVDの背表紙を頭の中に想像します。レンタルビデオ店の棚陳列って、大体どこも「あいうえお」順ですね?自分とこの作品が、どの作品とどの作品の間に置かれるか?を想像します。

基本、新聞ラテ覧の効果と同じですが、レンタルビデオ店の場合、もっとターゲットが絞られて、アジアドラマ・コーナーの棚にやってくるファンの目に留まることを狙っています。さらにターゲットを絞りますと、アジアドラマの中でも宮廷歴史ものに興味のあるファンの目に留まることを狙っています。「アレこれ何だっけ?」といって手に取ってもらうことを狙っています。手に取ってもらうところまで行っても、ジャケット・デザインが魅力的でなければ試しで借りてもらうところまで行きません。幸い、「ジャクギ」のDVDジャケット・デザインはそのような効果を発揮するように開発できていると思います。店頭で御手に取ってもらえれば幸いです。Jakugi_rent_01

3)インターネットでの検索。これも基本的に2)と同じことを狙っています。宮廷歴史ドラマが好きな人がネットで検索した時に、検索でヒットしてしてくれる効果を狙っています。

「宮廷女官 若曦(じゃくぎ)」という邦題は、以上のようなマーケティング効果を狙って設計されたものでして、その根底には、できるだけ多くの人に見てもらいたい!という願いが籠められています。

以上、邦題秘話でした。

いかがでしたか?

長文で恐縮デスが、思いの丈を語ってみました。 m(_ _)m

では、12月28日のDVDリリースをお楽しみに!!

⇒ http://jyakugi.com/

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コメント

社長様
熱い思いが伝わるコラム毎日拝見しておりました!1話目の20分を見逃しただけで毎日録画しては会社から帰って家事はほったらかして熱中したおりました(笑)CGにずっこけたり疑問に思うシーンも多々ありましたが連続ドラマが嫌いな私が全話見たのは「フルハウス」と「幻の王女チャミンゴ」とジャクギだけです。4様派ですが最初は小姑のように口うるさいと思っていた何をしても報われない健気な14様が気ので毒で可哀そうでした。ジャクギに最後位は、ありがとうと言ってあげてほしかったです。なぜか8様は最初から好かん!あの笑い方が嫌いでした。DVDは勿論予約したのですが小説の日本語版やガイドブックが発売される予定はないのでしょうか?それと一つ質問があります!壊された木蓮の簪の行方です。火葬時に差してあったように見えたのですが思い出の品として残っていましたよね?気になってます。

おはようございます。若曦の邦題のわけ解りました。氷の微笑にも、そういうわけがあったのですね。知らなかったです。とても詳しくありがとうございました。

初めまして。韓国の時代劇が好きでいくつか見ていました(チャングムがきっかけでした)。その流れで両親に勧められ見たのがこの作品です。初めての中国ドラマでしたが良い作品を見ることができ、関係者の方々には本当に感謝しています。
そこで一つお願いなのですが、このドラマを地上波で放送する予定はないんでしょうか? いろんな方に勧めたんですがBSが映らないという人が多く見られなかったので、地上波で放送してもらえたらと思ったのです。
良い作品なので、第二のチャングムのようになればいいなと密かに願っております。

マーケティング効果にすっぽり填って見始めた者です。よくぞこのタイトルを付けて下さいました。感謝しています。康煕・乾隆の間に雍正がいるのかと、中公文庫の雍正帝を読みました。歴史で「たら」を言っていたらきりがありませんが、康熙帝は皇太子を盲愛していました。彼がうまく立ち回っていたら雍正帝は存在していなかった。しかし皇太子が雍正帝の様な皇帝に成るはずがない。そうしたら清朝は溥儀よりもっと前に滅亡していただろう、ここには書けないけど、今の中国はどうなっていたか、色々な事を考えさせられました。
このドラマ始めの頃はどうなるのと思うくらいドタバタで、まずはセットの豪華さ衣装の美しさに惹かれました。そうして見続けていますと、若㬢もですが四皇子の演技がとても魅力的でした。アイドルで歌いながらバク転してしていた人とは思えません。本木雅弘・岡田准一でしょうか、これは私の個人的意見ですが35話の現代のシーンより辮髪の方が素敵に思います。それほど雍正帝そのものでした。このドラマと出会えて幸せです。

王殿やこぶようさんが好き様、メッセージ有難うございます。

ドラマをあまり御覧にならない方をも「ジャクギ」が魅了したなんて非常に嬉しいお話です!

壊された木蓮の簪(かんざし)ですが、雍正帝に渡された遺品の方が本物で、ジャクギの火葬の時に見えたものは死者をたむけるための模造品だったと理解するのが自然かと思われます。

ちょこちょことツジツマが合わなくなっているシーンも見受けられるのですが、行間を読んだりして補完をして頂ければと(笑)

靖子様、毎度です!そうなんです・・・

いろいろと他の洋画のケースを見てみると面白いですヨ

ポケット様、メッセージ有難うございます。

お母様に感謝ですね!

地上波へのリクエスト、有難うございます。

そうなったら嬉しいですネ~

でも地上波だと日本語吹替版が必須になって来るんですよぉ。なかなかハードルが高いんです><

ひろ様、メッセージ有難うございます。

本ドラマのタイトルが、ひろ様のお目に留まって良かったです!

ドラマがキッカケになって、中国史の本まで紐解かれたようで嬉しく思います。

隣国の歴史を知ることは非常に大事なことです。

相互理解の一歩につながると思います。

これからも、”知る”キッカケとなるドラマをお茶の間にお届けしたと思います。

ご期待ください。

社長様、邦題秘話ありがとうございます。
邦題大事ですよね。これでかなり左右されると言うのには納得です。
私は今回は同じ時間の別のドラマがあまりにも・・・だったのでたまたま見たら・・・というパターンでしたがw
これからもステキなドラマをぜひ紹介してくださいね。

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